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非常に強い台風24号が間もなくやって来るとの予報が前日から頻々と流れ、前線も活発化して大雨となったこの日の試合は、誰もが「中止」を疑わなかったに違いない。

東京ナチュラルズのエース・佐々木もその一人。まんまと寝坊し、その後「決行」を知って慌てて会場入りしたものの、初回は登板回避を余儀なくされた。

替わって先発登板した川脇は、アイダブリュエス3番・中津川にいきなり先制タイムリーを浴びるなど、初回3失点を喫したが、雨の降りしきる最悪のコンディションの中、良く3点で凌いだと見るべきであろう。

何故なら、その裏、アイダブリュエス先発・福谷も雨で滑るボールの扱いに苦しみ、3つの四球にタイムリー2本で同じように2失点。天候同様、のっけから荒れ模様の激しい点取り合戦となる。

次の2回表。ここでようやく佐々木が恐縮しきりでマウンドへ上がり、見事三者凡退で抑える快投を魅せてチームの信頼回復の足掛かり(?)を掴むと、福谷もその裏を無失点で応戦し、一転して投手戦に転じるかと思われたのも束の間。続く3回から再び乱打戦となる。

3回表、アイダブリュエスは3番・中津川がまたもやタイムリーを放つなどで2点を加えてリードを再び3点とし、試合を決めにかかる。しかし続く3回裏、東京ナチュラルズは二死一二塁から7番・佐々木が恐縮しきりで今度は打席に入り、見事に2点タイムリー三塁打を放ったばかりか、その後同点のホームをも踏むと、もはやこれで寝坊は帳消しとばかりに林監督が満面の笑みでベンチへ迎え入れる。佐々木のこの活躍で勢いに乗った東京ナチュラルズは、その後も一気に打線が繋がり、この回打者11人の猛攻で一挙7得点を挙げて大逆転に成功する。

アイダブリュエスはこの試合初めてリードを許したものの、直後の4回表、1番・平山のタイムリー二塁打などで二死から3点を返して1点差に詰め寄る意地を魅せると、その裏にはこの平山が2番手としてマウンドに上がり、見事零に抑えて味方の反撃の機運が最高潮に達する。

しかし、続く5回表を佐々木がもはや堂々と三者凡退に抑えると、回を重ねるごとに強まる雨を見かねた審判が、ここで流石に雨天コールドをコール。東京ナチュラルズの9-8勝利で、雨中乱打戦はゲームセットを迎えた。

激しい雨でバッターボックスに水溜りが出来、皆泥だらけになりながらの荒れた試合だったが、両チームのムードが非常に良く、終始明るく楽しい試合となった。改めて天気の良い日に是非また見たいと思わせられる、素晴らしい両チームによる好ゲームだった。

















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