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同点で迎えた終盤5回の打席。勝ち越しの一塁走者に動く素振りが無いのを見て、ベンチから「大きいのを期待されている」と思ったと言う。だから敢えて「狙って強振した」熊木。而して強烈な打球が右中間を深々と破る2点本塁打となると、まさに彼のこの一打がチームを初のドームへと導いた。
関東2部秋季決勝トーナメント決勝戦SEC野球部対レッドスピリッツの一戦。
勝った方がドーム初切符を手にするこの大一番で先手を取ったのは、2016春に関東1部で準決勝まで勝ち上がった実績のあるレッドスピリッツだった。SEC野球部先発・小林の立ち上がりを攻め、二死から4番・田嶋、6番・椎名がタイムリーを放って、いきなり初回に2点を先制する。
対するSEC野球部は、初回、2回とレッドスピリッツ先発・林を攻めあぐねるも、3回オモテ一死満塁から4番・小林が自ら走者一掃の3点二塁打を放ち、見事逆転に成功する。
しかし直後の3回ウラ、レッドスピリッツは二死一二塁から再び椎名がタイムリーを放ち、意地で試合を振り出しに戻す。
そして終盤5回オモテ。4回から替わったレッドスピリッツ2番手・鱒渕から、SEC野球部3番・熊木が頭書の2点本塁打を放ってこの大熱戦にケリを付ける訳だが、決して諦めないレッドスピリッツは最後にも見せ場を作る。
最終回二死から1番・田中が執念の二塁打で出塁すると、続く代打・松井がレフトへ豪快な当たりを放つ。抜ければ同点、つまり規定上、一転してレッドスピリッツの勝利となる運命の大飛球だったが、SEC野球部左翼手・澤田がこれを超美技で抑えてゲームセット。
最後の最後まで両者見事な大熱戦となったが、この日3打数3安打と大当たりした熊木の活躍などで見事勝利したSEC野球部が、悲願のドーム初進出を手中に収めた。 |
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